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〈大学受験資格問題〉 民主党都連の国会議員ら朝鮮学校などを視察

 大学受験問題が山場を迎えるなか、民主党東京都連所属の国会議員、都議会議員ら11人が16日、東京朝鮮中高級学校、東京韓国学校、東京中華学校を視察した。訪れたのは、衆議院議員の海江田万里、山花郁夫、石毛えい子の各氏と鈴木寛、円より子の両参議院議員、都議会議員の和田宗春、馬場裕子、林知二、河西のぶみ、富田俊正、初鹿明博の各氏。朝9時から韓国、中華、朝鮮の順に視察した。

 議員らは、校長らの案内を受けながら授業を参観。教育理念や教育内容、学校運営、卒業生の進学状況、本国との関係について活発に質問し、理解を深めていた。

 東京朝高では14日に行われた国際文化祭「アンニョンハセヨ2003」のビデオが上映された後、具大石校長が朝・日関係が困難な状況にあっても「学校の開放に努め、交流を深めたい」と意欲を語った。

 韓国学校の金龍満校長は、文部科学省が今年3月、一部インターナショナルスクールだけを税制上優遇される特定公益増進法人に追加したことについて、「本校の主な収入は授業料と寄付。寄付金が損金として認められないと財政的に困る」と解決を求めた。

 東京では絵画展を通じて外国人学校同士が交流を深めているが、中華学校の長江啓泰理事長は、「絶対に必要なこと」とその意義を強調していた。

 外国人学校に初めて足を踏み入れた議員も多く、解決が急がれる大学受験資格問題について、「党の文部科学部門会議で議論し、対策を練る」(鈴木議員)、「都連政調会で討議し、都議会で国への意見書を出せるよう準備を進める」(和田都議)と持ち場で解決を促す意欲を示していた。

 民主党は4月、ネクストキャビネット文部科学大臣名ですべての外国人学校に大学受験資格を求める要望書を提出している。

議員たちの声

 海江田万里衆院議員 日本がどのような国際化の道を歩むべきかという関心をもって勉強させてもらった。教育は国家百年の大計。外国人学校が寄付を集めやすい環境、制度の後押しをしていきたい。

 山花郁夫衆院議員 朝鮮大学校で法律を学ぶ学生には司法試験の第一次試験が免除されていない。この問題の解決に取り組んでいる所だ。

 石毛えい子衆院議員 初めて3校同時に見学したが、日本の学校よりインターナショナル。なぜ文科省が大学受験資格を拒否するのか。理解に苦しむ。

 鈴木寛参院議員 慶応大教員時代、ゼミに朝高出身生がいたが学力に遜色はなかった。日本の学習指導要領に基づいた教育をしており、「一定水準の学力」は十分に保障されている。

 円より子参院議員 文部行政による外国人学校差別の根本は歴史認識の欠如にある。子どもたちの当然の権利として民族教育は保障されるべきだ。

[朝鮮新報 2003.6.19]