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強まる日本への責任追及−国連人権委、ILO国際シンポ、アジア連帯会議合同報告会

国連人権委員会について報告する前田教授

 日本軍「慰安婦」、強制労働国連NGO連絡会主催による国連人権委・ソウルILO国際シンポ・「慰安婦」アジア連帯会議の合同報告会が22日、東京・飯田橋で行われ、「従軍慰安婦」・強制労働問題をめぐる最近の海外での動きについて報告された。岡崎トミ子参議院議員(民主)をはじめ日本の市民らが参加した。

 まず、4月17日にソウルで開かれた国際シンポジウム「日本軍性奴隷・強制労働問題解決とILOの役割」に参加した、強制連行・企業責任追及全国ネットワークの矢野秀喜事務局長が報告した。矢野氏は、「今回のシンポでは6月3日から開かれるILO総会で日本の29号条約(強制労働禁止条約)違反問題を議題として取り上げ、日本政府に対する勧告の採択を実現する課題が話し合われた」と、ILOにおける取り組みについて語った。

 4月25日から26日にかけて行われた第6回日本軍「慰安婦」問題アジア連帯会議(ソウル)に参加した鈴木裕子氏(女性史研究)は、「2000年の女性国際戦犯法廷の判決と勧告のとおりに、日本政府の公式謝罪と法的賠償を実現することなどの行動綱領が採択された」としながら、「いつまでも責任逃れを続ける日本政府に対し、韓国では『相手にしても仕方がない』といった雰囲気があり、国際人権機関への働きかけに力を入れようとしている。しかし、日本人の立場としては日本社会をいかに変えていくかが重要だ」と指摘した。

 最後に、3月から4月にかけて開かれた国際人権委員会に出席した東京造形大学の前田朗教授と在日本朝鮮人人権協会の宋恵淑さんが報告し、クマラスワミ最終報告の内容と日本政府の対応、各国政府とNGOの発言内容などについて説明した。

 報告者らはそろって、「これらの会議の内容は、日本の新聞ではまったくと言っていいほど報道されていない。広くアピールする必要がある」と強調していた。

[朝鮮新報 2003.5.26]