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不可侵条約の締結を−朝鮮の自主的平和統一支持日本委員会緊急声明

 朝鮮の自主的平和統一支持日本委員会は21日、核問題に関する緊急声明を発表した。内容はつぎのとおり。

 私たちは、米国の戦争挑発策動に断固として反対するとともに、朝鮮の対話追求姿勢を心から支持する。

 米国務省は昨年10月16日、ケリー訪朝時に「朝鮮が核兵器を開発していると認めた」と、その証拠や根拠も、具体的なやりとりすら明らかにせずに主張した。

 朝鮮外務省は10月25日、「言いがかりに過ぎず、権利があると発言したに過ぎない」と表明し、緊張状態を解消するため朝米間で不可侵条約を締結するよう呼びかけた。

 ところが米国は、11月14日のKEDO理事会において朝米枠組み合意にある重油供給の義務を12月分から一方的に放棄すると決定した。同時に、封じ込め戦略の検討に入り、周辺各国に朝鮮に対し経済制裁などの圧力をかけるよう要請した。米国はブッシュ政権成立以来、朝鮮を「悪の枢軸」と決めつけ、核先制攻撃も辞さないとの危険な言動を繰り返してきた。

 これに対し朝鮮は、核兵器開発について否定するとともに12月12日、電力不足を補うために核施設を再稼動せざるをえなくなったと表明し、その後、封印の解除、監視員の追放、燃料棒の搬入などに踏み切った。そして、今年に入って1月10日にはNPTから脱退すると表明した。NPT脱退は、加盟国に認められた罰則規定を伴わない正当の権利である。いずれも米国の体制圧殺策動を跳ね返すために毅然としてとった当然の措置である。

 その結果、当初「朝鮮とは交渉も対話もしない」と豪語していた米国であったが、1月7日、「対話の用意がある」と表明せざるをえなくなった。さらに17日には、アーミテージ国務副長官が「不可侵について文書化する用意がある」と言明するにいたった。米国の「根拠なき言いがかり」にもとづく体制圧殺策動が、朝鮮がとった毅然とした対応の前にぼろぼろと崩れ去っている。米国が朝鮮の提起を真剣に受け止めざるをえなくなっている証拠である。

 朝鮮が米国に提案した不可侵条約の締結こそ、朝鮮半島をはじめとした東アジアの平和と安定にとって、今もっとも重要である。私たちは平和構築の出発点である朝米不可侵条約の締結を支持し、その一日も早い実現を希望する。

[朝鮮新報 2003.1.25]