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黄海南道民の乳製品と食肉をまかなう桂南総合牧場

 黄海南道新院郡桂南里に位置している桂南牧場は、総合牧場として2000年10月に新設された。建設は経済的困難を極めていた98年に始まった。今年の6月、同牧場を訪れた金正日総書記は、「苦難の行軍」の時期に奮闘し、牧場を建設したことを高く評価した。

 現在同牧場の建設により、海州市をはじめとする黄海南道民の乳製品と食肉をまかなうための土台が築かれた。

1日1トンのヤギ乳、ブタ肉は年250トン

第2畜産分場ですくすく育つヤギ

 同牧場の敷地は5000町歩。大きく3つに区分けされ、ヤギ、ブタ、牛、ウサギ、アヒルなどの家畜を飼育している。

 1日に取れるヤギ乳は約1トン。自前で創った加工設備で、酸乳(ヨーグルト)、チーズなども生産している。1キロあたり52ウォンで出荷している酸乳は、周辺でうわさになるくらいに美味である。

 ブタは16棟の小屋で約1200頭が飼育されている。年間250トンの肉が生産される。「まだ道民の需要に完全には追いついていないが、これからも頭数を増やす計画」と、担当者のオ・ソングクさん(53)。

 ウサギもたくさん飼われている。同牧場では在来種と外来種を飼育しながら、これらを交配させ品種改良を行っている。キム・スニョン第2分場長(57)は、「外来種は在来種より、育ちも早いし何でも食べるので飼育しやすい。体も大きく、仔をよく産む」と説明してくれた。

みかんはビニールハウスで冬にも生産

7キロまで育つという新品種のウサギ

 同牧場では、みかんも栽培している。朝鮮ではとても珍しい。もともと温暖な地方で育つ果実だが、ビニールハウスで、冬にも生産できるようになった。キムさんは、「みかんを栽培するためいろいろ苦労したが、ようやく実を結ぶようになった」と話しながら、同牧場で生産されたみかんはすべて、人民の手に渡ると付け加えた。

 桂南牧場の建設を始めた98年当時、敷地は山奥だけにひと気のないところだった。今は各分場に工場、住宅、学校などの施設が並設された。ちなみに、これらは周辺の木ひとつ切らずに建設されたそうだ。

 オさんによると、今年は食肉生産の水準をさらに引き上げるという。「牧場運営において基本になるのは飼料問題。ブタの排泄物をフルに活用し、穀物生産を伸ばせば解決できる」と自信に満ちていた。(文=李松鶴、写真=姜鐘錫記者)

[朝鮮新報 2003.8.4]