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金剛山観光地区開発規定

 第1条(使命)この規定は、金剛山観光地区法に基づいて観光地区開発で制度と秩序を正しく確立し、金剛山を国際的な自然生態観光地として開発するのに寄与する。

 第2条(開発業者の選定)金剛山観光地区開発業者の選定は、中央観光地区指導機関が行う。

 中央観光地区指導機関は、北南間に結ばれた合意書に従って開発業者を選定しなければならない。

 第3条(観光地区の区分)金剛山観光地区は、名勝地遊覧区域、生活・サービス区域、工場区域などに区分する。

 地区の区分は、開発業者が中央観光地区指導機関と合意して行う。

 第4条(名勝地遊覧区域の開発)名勝地遊覧区域の開発は、自然生態環境をそのまま保存する原則に基づいて行う。

 第5条(生活・サービス区域の開発)生活・サービス区域の開発は、観光宿泊施設と商店、食堂、娯楽場のようなサービス施設の建設を基本とする。

 第6条(工場区域の開発)工場区域の開発は、観光関連製品生産企業、無公害産業部門の企業を集中的に誘致する方法で行う。

 第7条(開発総計画の作成)観光地区開発総計画の作成は開発業者が行う。

 開発業者は、観光地区の土地利用計画、インフラ建設計画、区域別開発計画、段階別投資、事業推進計画などを正確に反映して観光地区開発総計画を作成しなければならない。

 第8条(開発総計画の作成に必要な条件保障)中央観光地区指導機関は、観光地区開発総計画の作成に必要な土地測量と地質調査条件を与え、インフラ実態資料と気象水文資料などを適時に保障しなければならない。

 第9条(開発総計画の審議、承認)開発業者は、作成した観光地区開発総計画を中央観光地区指導機関に提出しなければならない。

 中央観光地区指導機関は、観光地区開発総計画を受理した日から30日以内に審議の結果を開発業者に通知する。

 第10条(計画的開発)観光地区の開発は、承認された観光地区開発総計画に従って開発業者が行う。

 開発業者は、観光地区の開発を段階別に分けて行うことができる。

 第11条(開発総計画の変更)開発業者は、観光地区開発総計画の重要内容を変更しようとする場合、中央観光地区指導機関に提起しなければならない。

 中央観光地区指導機関は、変更内容の提起を受けた日から20日以内に処理結果を開発業者に通知する。

 第12条(環境保護、歴史遺跡、遺物破損の禁止)観光地区では、風致林を伐採したり、名勝地、海岸の松原、海水浴場、奇岩怪石、優雅かつ奇妙な山容、景色のよい島をはじめ自然の風致と洞窟、滝、城址のような天然記念物、歴史遺跡、遺物を破損したり、環境保護に支障をきたす建物、施設物を建設することができない。

 第13条(建物、付着物の撤去、移設)開発業者は、観光地区内にある建物と付着物の撤去、移設対象を中央観光地区指導機関と合意しなければならない。

 中央観光地区指導機関は、開発工事に支障をきたさないよう建物と付着物を適時に撤去、移設し、住民を移住させなければならない。

 第14条(建物、付着物の撤去、移設の費用)開発区域内にある建物と付着物の撤去、移設、住民の移住にかかる費用は開発業者が負担する。

 開発業者が負担する費用額は、中央観光地区指導機関と開発業者が合意して決める。

 第15条(インフラ建設)観光地区のインフラ建設は開発業者が行う。

 開発業者は、必要に応じて電力、通信、用水保障施設などのインフラ対象を他の投資家と共同で建設したり、譲渡、委託して建設することもできる。

 第16条(インフラ施設物の使用料)インフラ建設部門の投資家は、観光地区管理機関に企業を登録してから経営活動を行うことができ、道路、電気、ガス、用水の使用料などを受け取ることができる。この場合、使用料は観光地区管理機関と合意して決めなければならない。

 第17条(観光地区外のインフラ建設)観光地区外で観光地区まで連結されるインフラの建設は中央観光地区指導機関が行う。

 第18条(企業の配置)開発業者は企業を合理的に配置しなければならない。この場合、観光地区の土地利用権と建物を用途別に企業、または投資家に譲渡したり、賃貸することができる。

 企業の配置、土地利用権と建物の譲渡、賃貸などは、観光地区管理機関に委託して行うこともできる。

 第19条(建設の許可)観光地区で建設の許可は観光地区管理機関が行う。

 企業、または投資家は重要な建設をしようとする場合、観光地区管理機関に当該の設計文書を提出し、建設の許可を受けなければならない。

 第20条(課題設計文書写本の提出、保管)観光地区管理機関は、建設を許可した対象の課題設計文書の写本を中央観光地区指導機関に提出しなければならない。

 中央観光地区指導機関は、課題設計文書の写本を受理、保管する。

 第21条(歴史遺跡、遺物の処理)観光地区を開発する過程に歴史遺跡、遺物を発見した場合は即時、中央観光地区指導機関に通知しなければならない。

 中央観光地区指導機関は、歴史遺跡、遺物を当該機関と合意して処理しなければならない。

 第22条(開発条件の保障)中央観光地区指導機関と当該機関は、観光地区の開発に支障をきたさないよう人員の出入りと生活上の便宜、物資の搬出入条件を責任をもって保障しなければならない。

 第23条(労働力、用水、物資の保障)中央観光地区指導機関は、開発業者が要求する共和国の労働力、物資、用水などを適時に保障しなければならない。

 必要に応じて開発業者は、中央観光地区指導機関を通じて共和国の当該機関、企業所、団体と契約を結び、労働力、物資、用水などを保障してもらえる。

 第24条(開発業者の事業権)開発業者は、観光地区の観光、インフラ建設、エネルギー供給、輸送、物資の保管、広告などの部門の事業権を持つ。この権利は、第3者に譲渡、委託することができる。(最高人民会議常任委員会決定第106号、2003年5月12日採択)(朝鮮通信)

[朝鮮新報 2003.7.14]