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過去の清算に見るドイツと日本の違い−朝鮮中央通信論評

 朝鮮中央通信は7日論評を発表し、過去の清算に見るドイツと日本の違いを例に挙げながら、日本が被害者に対する賠償、補償どころか再侵略の野望をもって軍事大国化していることについて指摘した。要旨は次のとおり。

 去る6月30日、ドイツの「追憶・責任感と未来」基金が2001年6月から2003年6月までにロシア、ウクライナをはじめ70カ国の137万人の強制労働被害者に23億ユーロの補償金を支払ったと発表した。同基金は2005年まで補償を続けるという。

 周知のようにヨーロッパの戦犯国であるドイツは、自国の国家的責任を認め、謝罪したうえで第2次世界大戦当時、ファシズム・ドイツによって被害を受けた国家と個人に対してこれまで数十年間、賠償と補償を行ってきた。

 資料によると、ドイツが20世紀末までに支払った補償額は1223億マルク(日本円で約7兆9000億円)に達する。

 その反面、「日本国は戦争中に被らせた損害、苦痛に関連して連合国に賠償すべきだということを認める」と規定したサンフランシスコ講和条約第14条(A)と、その後の両国間条約、協定によって日本が賠償した総額は3565億5207万円に過ぎない。

 朝鮮に対する過去の清算は、ほぼ60年になる現在までその見込みさえない。

 ドイツが自国の暗い過去を清算して周辺諸国の理解を受け、新しい未来を開拓するため努力しているという事実が報じられてから数日後の7月4日、日本では重武装した「自衛隊」をイラクに派遣する法案が公然と国会を通過した。

 日本がこんにち、「核問題」にかこつけてわれわれを圧殺しようとする米国の反共和国戦略に誰よりも積極的に便乗していることは朝鮮半島はもちろん、アジアの全地域にとっても大きな脅威となる。

 しかし日本は誤算している。

 わが軍隊と人民は先軍の旗じるしをいっそう高く掲げてわれわれを狙った日本の再侵略の魔手を断固とくじくことにより、朝鮮半島とアジアの平和と安定を守るであろう。(朝鮮通信)

[朝鮮新報 2003.7.14]