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スタートした開城工業地区建設

 既報のように89年、現代グループの故鄭周永名誉会長が初めて平壌を訪問し、経済交流議定書を締結してから始まった開城工業地区建設事業がいよいよ本格的にスタートし、6月30日に着工式が現地で行われた。同地区の事業が活性化すると、北南双方に莫大な経済利益が期待できる。07年まで100万坪を対象に行われる第一段階の開発だけでも、北に73億ドル、南には524億ドルの経済的利益が予見されている。今後、分断の象徴の地でもあった開城市は、北南経済協力の中心地に変わり、民族経済の共同発展に大きく貢献していくことになる。

第1段階は100万坪

 開城工業地区は朝鮮民主主義人民共和国の法によって管理、運営される国際的な工業、貿易、商業、金融、観光地域である(開城工業地区法、昨年11月採択)。

 南および海外同胞、外国の法人、個人、経済組織の自由な投資を認め(同上)、同地区に下部構造(インフラ)建設、軽工業、先端科学技術部門の企業創設を特別に奨励している(開城工業地区企業創設運営規定、4月採択)。

 同地区は、延べ2千万坪規模。そのうち工業団地が800〜850万坪、地区で働く労働者らが住むことになる都市が1150〜1200万坪である。工場、生活、商業、観光の各区域に分けて開発される。

 同地区の開発は、開発業者が土地を借りて敷地整理と下部構造建設をおこない、投資を誘致する方法で行われる。韓国土地公社が事業を施行し、現代峨山が施工する。

 両社が、800万坪の工業団地のうち、まず100万坪を開発する第1段階事業の開発計画と基本設計をし、来年上半期から本格的な造成工事を開始、入住予定業者に分譲する。2007年までに繊維、衣類、靴など250業者の入居を予見している。

 第1段階事業の進み具合に応じて、第2段階(200万坪)、第3段階(550万坪)の事業が実施される。

 現在、現代峨山に入住を申請した業者を業種別に見ると、繊維、衣類、靴420余、電気、電子、金属、機械230余、装身具、文具、メガネ150余、カバン、玩具、化学100余の計900余だが、第3段階の事業が完了すれば、最終的に2000余の業者が入住するという。

6.15履行の過程

 開城工業地区の開発は、あくまで6.15共同宣言を履行する過程である。

 98年、北の民族経済協力連合会と南の現代峨山との民間団体間の合意で始まった同地区の開発事業だが、北南経済協力推進委員会(経推委)第2回会議で経推委の下に開城工業地区建設分科が設置され、当局間合意に基づいた事業として推し進められてきた。

 着工式に先立ち、6月14日には東西海線鉄道、道路連結式が行われた。

 核問題を口実にした対朝鮮圧力が強まり情勢は緊迫している。しかし同地区は、それをものともせずに「わが民族同士力を合わせ、民族の団結と協力を成し遂げようとする統一意思を誇示する歴史的な場」(中央特区開発指導局・チェ・ヒョング副総局長)となったと言える。(姜イルク記者)

[朝鮮新報 2003.7.14]