京都朝鮮中高級学校創立50周年記念公開授業参観者の感想 |
本紙既報のとおり、京都朝鮮中高級学校創立50周年を記念する公開授業が11月30日に行われ、500余人の日本市民、同胞らが参観した。一般の人たちを対象にした公開授業は今回が初めてのことで、尾池和夫京都大学副総長(現在、総長)、酒井国夫京都府議会日朝議員連盟代表理事らをはじめ府、市議会議員、市教育委員会関係者など各界の人々が訪れるなど、関心の高さがうかがえた。初めて同校を訪れた参観者たちの感想を紹介する。 奥西知子さん(49、高校教諭):「授業での生徒たちの姿を見て私の教えている子どもたちと何もかわらず、とても身近に感じた。日本のメディアで揶揄されているのをどんな思いで見ているんだろうかと思うと胸が痛んだ。ほんの数時間ではわからない事がまだ多い。いろいろ学びあえる場があればいい」 河昌吾さん(19、大学生):「子供のころから日本学校へ通った私は、チマ・チョゴリ姿での授業をとても新鮮に感じ、またうらやましく思った。もう1度子供からやり直せるなら朝鮮学校に通いたいと思う」 鄭早苗さん(大学生):「民族学校の内容がとても良くなってきているのに、世間の冷たさと生徒数の減少をなんとかしなければと痛感している」 栗山正剛さん(58):「本当にこの50年間の歩みには、大変な苦労があったと感じている。助成金問題や受験資格など今後も多くの議題が山積していることも知った。すべては日本人が考えていかなければならない問題だ。自分ができることをやっていきたい」 吉田武彦さん(45、綾部、東綾中学校):「高級部の校舎の傷みや設備の悪さを日本人がしっかりみなければならい。日本の学校と比べてみると一目瞭然だ。公開授業や学校紹介を今後も続けてくれることを望む。多くの日本人に朝鮮学校の生徒と会わせたいと思った」 武藤邦代さん(49、小学校教諭):「国が補助していないこと、自治体の助成が少ないことなど自分たちの問題として考えていきたい」 一色浩幸さん(41、中学校教諭):「生徒の生き生きとした活動や授業を見て感銘を受けた。まさに自分を愛し輝こうという言葉通りだと思った」 山口悟さん(21、大学生):「サッカー部が京都府の代表になったことに関して、この学校環境にもかかわらず、本当にすごい偉業を成し遂げたと感動した」 キム・ソンジュさん(ソウル大学生):「南では民族学校や在日同胞(総聯系)に対して、よくない偏見を持っている人が少なくない。自分もそんな考えをもっていたが、今日いろいろなものを見てそんな考えはなくなっていった。近頃、日本の社会で、同胞たちの立場がよくないことを聞いているが、生徒たちが自信を持って生きていけるように、先生方にもっと努力してもらいたいと思う」【京都支局】 [朝鮮新報 2003.12.16] |