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名古屋朝鮮初級学校で公開授業、「日本の学校と同水準」をPR

 名古屋朝鮮初級学校で11月26日、公開授業が行われ、近藤昭一衆議院議員(民主)や名古屋市議会議員、大学教授や学校教師など教育関係者、地域住民ら約50人が同校を訪れた。幼稚班と初級部1〜6年生の音楽や歴史、コンピューターなどの授業を参観した参加者たちは、児童による芸術公演も観覧。同校関係者と席をともにし意見を交換するなど民族教育に対する理解を深めていた。

補助金が不可欠

 2000年の開校以来、3回目となる今回の公開授業は、朝鮮学校の教育が日本の学校と同水準であることをPRし、他県の半分以下にとどまる愛知県の私学助成金の充実を図ることが目的だ。

 01年度の同県の私立学校経常費補助金は児童1人あたり2万1000円で、神奈川県10万5700円、大阪府8万7900円と比べても著しく低い。保護者をはじめとする地域同胞の運動により毎年2000円ずつ増額し、03年度は2万5000円が支給されているものの、「民族性と国際感覚を磨き、日本で生きる力を身に付けるためには、日本の学校と同程度の補助金が不可欠だ」と李章哲校長は語る。

素直で積極的

幼稚班から初級部6年生まで全クラスで行われた公開授業

 参観後の意見交換会では、参加者の間からさまざまな感想が聞かれた。

 名古屋市議会の渡辺義郎議員は、「今回が2度目の訪問だが、朝鮮学校の現状をより深く理解することができた。運営が大変ななか、明るい笑顔で公演を披露してくれた子どもたちの姿に感銘を受けた。この子どもたちのためにも、ともに学校を守っていきましょう」と呼びかけた。

 名古屋同朋大学で教育学を教える槻木端生教授は「訪問した学校は1000校を超えるが朝鮮学校はとくに子どもたちが素直。ともに生活する東アジアの隣人が住みやすい環境を整えるのが、アジアの平和につながるのでは」と語った。

 また、同校でコンピューターの授業を受け持つ日本人講師の佐野幸美さんは、「日本の学校でも教えているが、同校の児童を教えていて感じることは、質問が多く、授業態度がとても積極的だということ。また、いつも感じるのが、あいさつがとても元気でさわやかなこと」と述べた。

 互いに意見を述べ合った参加者たちは、同校オモニ会が準備したトックやキムチ、おにぎりなどの昼食をともにしながら、交流を深めた。【名古屋初級】

[朝鮮新報 2003.12.9]