〈各地の朝鮮学校で公開授業〉 岐阜朝鮮初中級学校 |
各地の朝鮮学校でこのほど、公開授業が相次いで行われた。岐阜朝鮮初中級学校では11日、今年2回目の公開授業が行われた。 岐阜初中の公開授業には、県の教育振興室長をはじめ岐阜、大垣、羽島、各務原、可児の5市教育長と羽島郡教育長、美濃賀茂市教育長代理、学校所在地の柳津町町長、弁護士、市議会議員、建築家、僧侶、同校と交流のある大学、中学、小学校の教員および生徒、同校を支援してきた市民運動家、近隣の自治体役員など90余人の日本人が参加した。また、岐阜県民族教育対策委員会メンバー、同校教育会理事、オモニ会メンバーら80余人の学校関係者らも参加した。 当日、参加者らは授業開始30分前から同学校を訪れ、校内に張られた同校生徒の対外活動を知らせる各種展示物や、生徒の各種芸術作品などを見てまわった。 授業が始まると、参加者らはいっせいに各教室へ。ある校長は、生徒らの表情、文字を書く姿勢、ノートの利用法など細かなところまで見るなど、大きな関心を寄せていた。 授業後は、体育館で生徒らの小公演が催され、附属幼稚班の園児、初級部、中級部生徒らが出演。公演が終わるたびに惜しみない拍手が寄せられた。とくに園児らの踊り、初級部高学年生徒の民族楽器演奏、中級部生徒の舞踊は絶賛をあびた。 また懇談会が行われ、参加者らが感想を述べた後、李統鮮校長が質問に答えた。また民族教育対策委委員長が学校の運営情況に関する質問に答えた。 委員長は、県および市当局からの助成は年間経費の1割にも満たず、授業料と同胞学父母からの賛助金、オモニ会の奉仕活動によってそのほとんどをまかなっていると語った。また教職員らも少ない給与のなかでがんばっているとも述べた。参加者の間からは学校に対する行政の対応が大きく変わらなければならないとの意見が出た。 懇談会後、参加者らはオモニ会が準備したピビンパを楽しんだ。 公開授業に参加した教育長らは、「財政的には恵まれているとは言えないが、熱心な先生、よくがんばっている子どもたちの姿に心打たれた。これからもっと理解を深めていきたい」「すばらしい教育実践がなされていることに感銘を受けた。子どもたちの学習姿勢と、学習成果にびっくりした。互いの交流や協力関係が築けるよう尽くしていきたい」「次回は日本の小、中学校の先生も参観させ、さまざまなことを勉強させたい」などと述べていた。 また、ある教員は「日本学校の生徒は民族の誇りを失いかけているが、朝鮮学校生徒はそれを大切に育んでいこうとしている。見習わなければならない」、中学生は「各種学校だと聞いているが、一般学校と同じ内容の学習をしているのに一般学校と同じ処遇を受けられないのはおかしい」と主張していた。【岐阜初中】 [朝鮮新報 2003.10.23] |