中等教育実施50周年を記念して広島朝鮮初中高級学校で大納涼祭 |
広島での中等教育実施50周年を記念して7月26日、広島朝鮮初中高級学校で「大納涼祭」が行われた。日本市民に民族教育への理解を深めてもらおうと、同胞を含む同実行委が企画したもの。同胞1100人、日本市民300人の計1400人が参加し、朝・日友好を深めた。(金明c記者)
運動場に設置されたステージには、「祖国統一実現」「朝・日友好親善」などののぼりが飾られ、その周りに同校オモニ会や朝青らが準備した売店やゲームコーナーなどが設けられた。 ステージではまず、尾長バトン同好会の生徒と尾長太鼓同好会婦人会メンバーらと、同校舞踊部とコーラス部の生徒が歌と踊りを披露。また、50年間の学校の歴史が紹介された。北地域青商会のコーラスサークルがステージに上がると、会場からは大きな拍手がわいた。 その後、広島朝鮮歌舞団による民謡連曲が流れる中、参加者らはステージの前でチャンゴを叩き、オッケチュムに興じた。 祭の最後には10万円分の旅行券、デジタルカメラ、自転車などが当たる大抽選会が行われた。 参加者らの声 「何か共にできることがないかとオモニ会からの要請で出演した。これを機に今後も交流を深めていきたい。朝鮮舞踊や歌を披露する子どもたちは、民族心が強いと思った」(尾長太鼓同好会の松井全代さん、53) 「広島の民族教育がここまで来ることができたのは、これまで困難な状況の中でも同胞たちが団結して学校を守ってきたからだ。今後は日本市民の理解を得ながら発展させていきたい」(姜二中県商工会会長、68) 「今後はわれわれ若い世代が中心になって学校を守り発展させていきたい」(広島第2初級学校卒業生の゙昌佳県青商会会長、36) 「日本市民を招くというイベントとなった。さらに共存していける社会を築いていく必要性を感じた」(金正順オモニ会会長、43) 「広島で中等教育が実施されてから50年。60年、70年と着実に歴史を刻んでいくことができるよう、若い世代にがんばってほしい」(総聯南支部皆実分会の李基守分会長、68) 「もっと日本の人たちが学校を訪れ、理解を深めていってくれればと思う」(高級部サッカー部の片洸赫さん、3年) 「現在、日本に住む同胞たちの社会的地位があるのは、民族教育があったから。60年代からの広島での民族教育を振り返ってみると、朝・日友好は欠かせないと思う。熱心な同胞、そして友好的な日本市民の手によって、民族教育が発展することを願う」広島市教育委員会学校教育部で教育相談員を務める諸葛徳さん、68) 「民族教育を日本の中でどう保障し、処遇を改善していくべきかを考えている。県内唯一の朝鮮学校だけに、日本の理解ある人々に学校の存在を知らせていきたい」(民族教育の未来を考える東部ネットワーク幹事の植中政之さん) [朝鮮新報 2003.7.31] |