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夏休み、有意義な過ごし方と注意点

 子どもたちが心待ちにしていた長い夏休みが、いよいよ始まった。1人ひとりが自分に合った目標を持ち、充実した日々を送ってほしいものだが、休みを前に大人たちの常識を超える事件も相次いでいる。どのように夏休みを過ごせば良いのか、とくに低学年生の保護者にいくつかを提案してみたい。

3度の食事

 長崎市で幼稚園児が中学1年生に誘い出され、東京では小学6年生が手錠され監禁される事件が起きた。そんななか、夏休みを迎える保護者の不安は高まる一方だろう。

 子どもたちが事件に巻き込まれないようにするためには、まずは@保護者の許可なしに外出しないA知らない人についていかない−これらの2点をしっかり子どもに言い聞かせることが大事だ。これを機に親子で事件について話し合い、「命の大切さ」について考えてみることも必要だ。

 健全な精神を培うためには、健全な生活習慣が不可欠だ。生活が不規則になりがちな夏休みは始まりが肝心。ラジオ体操に毎朝参加させるなど目標を掲げ、生活のリズムをくずさないように気をつけよう。

 また、食事はファーストフードなどで済ませるのではなく、3度の食事をしっかりとらせ、歯磨きをきちんとする、クーラーの当たり過ぎ、冷たいもののとり過ぎを控えさせるなど、健康管理に気を配ることも大切だ。

自立心養う

 親子で目標を定めて実行するのも、有意義な夏休みの過ごし方のひとつだろう。例えば買い物、食事の支度、後片付け、玄関で靴をそろえる、風呂の掃除、洗濯物をたたむなど、本人の年齢と能力に合う家事の一部を任せ、やり遂げさせることによって、自立心を養うことができる。

 生き物の観察記録や栽培記録を絵や写真、文章などでまとめたり、読書記録(本の名前、感想など)をつけさせるのもよい。図書館で本をじっくり読んだり、博物館にでかけて学ぶことへの興味を持たせるなど、地域の施設を有効に利用し知的探究心を刺激しよう。

 夏休みの宿題となる工作作りを手伝ったり、料理やお菓子を一緒に作るなど、共通の体験も良い思い出になると思う。

親が手本に

 以上はあくまでも参考にして、各家庭の実情に合った夏休みの過ごし方を模索してほしい。子どもたちが家族の一員としての責任を持ち、人のために奉仕することの大切さと、人のためにできることがあるという意見、自信を持たせることが夏休み中の成長につながる。

 ただ、あれもこれもと欲張りすぎてすべてが中途半端になるのはかえってマイナス。楽しくできて無理がなく自信がつくようなもの、短い時間で毎日繰り返しできることなど、子どものレベルに合わせて、子どもと相談しながら考えてほしい。

 もちろん保護者自身が生活リズムを守り、規則的な生活を過ごすことは言うまでもない。子どもだけに規則正しい生活をさせることを押し付けず、親も手本になってがんばりましょう。(大阪福島朝鮮初級学校蔡京淑教務主任、まとめ・李明花記者)

[朝鮮新報 2003.7.24]