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育児相談など実行委が月2回運営−大阪中西地域の0〜6歳児とオモニが集う「チャンミコッ」

 今月1日に発足した女性同盟大阪中西支部の、0〜6歳までの子どもを持つオモニたちのサークル、ウリオンマネットワーク「チャンミコッ」(「バラ」の朝鮮語)。同支部では第1、3水曜日の午前10時から12時までの2時間、中西朝鮮会館3階スペースを無料で開放。0〜6歳児とそのオモニたちなら誰もが自由に参加できるのが特徴だ。「子育てで家にこもりがちな若いオモニたちが楽しく過ごし、民族教育に関する情報を交換したり、子育ての悩みを気軽に相談できる「児童館のような場」を目指している。

発足会に100人

発足パーティーではオモニたちの手作り紙芝居が披露され、106人の参加者でにぎわった(1日、生野初級)

 ウリオンマネットワークとは、就学前の子を持つ府下のオモニ同士のつながりをさらに広げようと、女性同盟大阪が3年前から提唱してきたもの。地域単位でのこのような試みは以前から単発ではあったが、継続して行われるのは中西支部が初めて。

 4人に1人は同胞といわれる大阪生野の東西地域を管轄する中西には近年、マンションの建設ラッシュにより、若い世代が多く移り住むようになった。同胞世帯も年々ふくれあがっており、他地域から嫁いできた女性も少なくない。

 だが、見知らぬ地とあり、そのほとんどが市や区が主催する幼児クラブ活動や日本の幼稚園が開く開放保育などに参加していたという。「ならば同胞同士、気軽に参加できる場を作ってみよう。若いオモニたちのニーズに応え、児童館形式で自由に出入りできる場にしたい」と、支部が分会のオモニたちに話を持ちかけたところ、「ざん新なアイデア」「きっと若いオモニたちに受け入れられる」との反応を得て、11人のオモニたちで実行委員会を構成。1カ月間、育児の合間をぬって準備に奔走し、1日、生野朝鮮初級学校で発足記念パーティーを催した。当日は56人の幼児と26人のオモニ、またアボジや関係者ら106人が集い、実行委員会手作りの紙芝居やリトミック体操を楽しんだ。

 サークル名「チャンミコッ」には、「生活に追われる毎日だけど、いつまでもバラのようにきれいでいたい」とのオモニたちの思いが込められている。

ウリ幼稚班情報も

 「チャンミコッ」オープン初日の4日、会館を訪れた。支部の狙い通りこの日集まった12人のオモニのうち、半数は他地域から大阪に嫁いできた20〜30代のオモニたちだった。

サークルには20〜30代のオモニたちが集う

 1年前に岐阜から嫁いだ「映愛さん(28)は、地域の幼児クラブなどに参加した経験を持つ。

 「オモニたちのほとんどが初めて見る顔だが、これまで参加したどんな日本の集まりよりもほっとする。上の子が2歳なので、ウリ幼稚班についての情報も知りたい」と興味しんしんだった。

 趙由紀さん(33)は日本学校出身。長男も日本学校に送っており、同胞のオモニたちとのかかわりはほとんどなかった。

 「所属にかかわらず自由に参加できるのがいい。同胞の友達が増えるのは子どもにとってもいいこと。民族教育についても知りたい」

 まずまずのスタートを切った「チャンミコッ」。「子育てに追われるなか、家族以外の知り合いも多くないので、地域とつながるきっかけを持つことができないでいたのでは」と同支部の李要仙委員長は語る。

 「そんなオモニたちがこのサークルを通じて地域同胞社会とつながることができれば」と話すのは実行委の1人、鄭芳実さん(35)。「私も子どもを朝鮮学校に入れるかどうか、1人で悩んだ時期があった。そのように悩む若いオモニたちが相談しあえる場にしていきたい」と言う。

 愛知県出身の李真実さん(28)も、「私自身、嫁いできた当初は知らない人ばかりでとまどった。その経験を生かし、育児で孤立しがちなオモニたちを手助けしていきたい」と語る。

 「チャンミコッ」は、実行委を中心に月2回運営していく。元金剛山歌劇団舞踊手のオモニによるオッケチュム教室や各種文化教室、紙芝居など、オモニと子どもたちのニーズにあったものを行っていく予定だ。(李明花記者)

[朝鮮新報 2003.6.24]