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石川県珠洲市立緑丘中学校3年生、東京中高、東京第5生徒と交流会

 修学旅行で東京を訪れた石川県珠洲市立緑丘中学校の3年生が23日、2組に分かれ、東京朝鮮中高級学校と東京朝鮮第5初中級学校を訪れ交流会を行った。

朝鮮学校の生徒たちに積極的に質問をする緑丘中学の生徒たち(東京第5初中)

 この日、東京中高では「国際交流」をテーマに、東京第5初中では「人権問題」をテーマにグループディスカッションが行われた。

 事前に、朝鮮問題に対する学習を深めてきたという緑丘中学の生徒たち。初めて接する朝鮮学校の生徒たちとの交流に当初は緊張したようすだったが、話し合う内に徐々に気持ちがほぐれてきたのか、互いに冗談を飛ばし合い笑い声が聞かれるようになった。

 ディスカッションでは生徒たちが普段、疑問に思っていることをぶつけ合う形で東京第5初中での意見交換がなされた。

 意見交換後、緑丘中学の生徒たちからは「なぜ日本に多くの朝鮮人が住み、朝鮮学校が日本各地に建てられたのかを知った」「今日のような交流を通して互いを理解しあえばいいと思った」などの感想が聞かれた。また、朝鮮学校の生徒たちは、朝鮮の文化や言葉、歌なども教えた。

 東京第5初中生徒と交流した金坪実華さんは、「みんな元気がよくてびっくり。話すうちに自然に打ち解けた。今日のような日を大事にして、今後も人権問題の学習を深めていきたい」と語った。

 東京第5初中の成英旭くんは、「最近のニュースを見て朝鮮に対して悪いイメージしか持っていないと思ってたけど、『なぜ自分たちが日本に住んでいるのか』などを話し合うにつれ、理解してくれたのがとてもうれしかった」と話していた。

短い時間ながらも生徒たちはすぐに打ち解け、終始笑顔だった(東京第5初中)

 今回の交流会は、日本青年団協議会・副会長を務める時兼秀充教諭が在日本朝鮮青年同盟とのつながりを持って実現したもの。

 時兼教諭は、「拉致問題で日朝関係が複雑なときだからこそ、生徒たち同士が接して互いに理解を深めることが重要だ。マスコミの報道をそのまま受け入れるのではなく、第3の目で物事を見て考える力を養ってほしい」と語った。

 東京第5初中の林桂澔校長は「互いを知り、身近な所から交流を深めていくことが朝・日関係改善の第一歩だ。生徒たちにはこれからもこういった機会をどんどん与えていきたい」と話していた。(金明c記者)

[朝鮮新報 2003.4.30]