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懸案問題真しに討議−民族教育協議会第3回会議

 民族教育協議会の第3回会議が3月29日、東京都台東区の朝鮮商工会館で行われた。会議では事務局側から前回のまとめが報告されたほか、引き続き民族教育の懸案問題についてさまざまな討議が交わされた。会議では次回から、総聯中央教育局の諮問テーマ別に4つのチームに分かれ、より深みのある討議を行うことが決められた。

「学校を守ろう」

時間を忘れて討議に熱中する委員たち

 第3回会議ではまず、4月から実施されている朝鮮学校の新カリキュラムと教科書の内容について、学友書房の宋都憲副社長(教科書編纂委員会編集局長)が説明した。

 続いて事務局の金陽昇・朝大教育学部助手が、前回会議で議題に上がった総聯中央教育局の諮問テーマ1「朝鮮学校教員の質的水準を高め、彼らの待遇を改善するための方策」で討議された意見をまとめ、報告した。

 会議では、民族教育におけるさまざまな懸案問題についての討議が前回に引き続き行われた。

 東京に在住する委員の1人は、「学校を守ろうという同胞、とくに30代後半から50代前半までの若い世代の情熱には目を見張るものがある。彼らは色々な形で学校運営に携わり、『自分たちが責任を持って学校を運営する』という使命感に燃えている。既存の運営方式を一新し、地域の同胞たちの力をもっと発揮できるようにしてはどうか」と述べた。

今後は各テーマ別に

 一方、愛知に在住する委員は、「県下の2000人近い同胞(民団も含む)、日本市民を対象に民族教育に関するアンケートを行っている。そのような意識調査を全国的に行ってみてはどうか」と述べた。

 そのほかにも「校長、教務主任から教員までが、地域の有識者など第3者によって常にチェックを受けるシステム作りが必要だ」「地域では朝鮮学校の民族教育に対する閉鎖的なイメージがまだまだ根強い。教育内容と教育環境を改善し、民族性を育てる教育をより推し進めることが、同胞たちの望んでいることではないか」「民族教育のすばらしさをいっそうアピールするための方法論を打ち出すべきだ」などの意見が出された。

 会議では、@学校の質的水準を高め、彼らの待遇を改善するための方策A民族教育権利拡大事業を進め、保護者たちの経済的負担を軽減させ、民族教育に有利な環境をつくっていくための方策B変化する環境に合う学校教育網の再編成、とくに高級学校学区網を再整備し、特色と魅力あふれる学校作りのための方策Cすべての同胞の子どもたちに対する民族教育の保障措置とその対策(民族学級)、民族性を養うための学齢前教育を実施するための方策―などについて、それぞれのチームに分かれて討議を行うことが決められた。(李明花記者)

[朝鮮新報 2003.4.14]