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どんどん広がる交流の輪−京都で「ユーアイ・スクエア2003」

1日の交流で子どもたちはすぐに仲良しに

 京都市内の3つの朝鮮初級学校と日本の市立小学校の児童が交流する「ユーアイ・スクエア2003」が1日、京都市北区の佛教大学で開かれた。今年で4回目となる。集まりには朝・日の計18校から400人以上の児童が参加し、民族楽器による合奏や民俗遊戯を楽しみ、お互いの文化を学びあいながら交流を深めた。

 午前10時に始まった交流会は、「アンニョンハシムニカ、こんにちは、これからユーアイスクエア2003を始めます!」という児童全員による開会宣言で幕を開けた。オープニングセレモニーでは、京都朝鮮第2初級学校と嵯峨野小学校の児童によるチャンゴ、プクなどの朝鮮の民族楽器と和太鼓のセッションが披露され、それぞれの楽器の名前や演奏方法などが紹介された。

大きな輪になってジェシカを踊る

 続いて各学校の代表によりシンボルとなるユーアイ地球儀が製作された。朝・日はもちろん友好の輪を世界に広げていこうという思いが込められている。

 ユーアイ・スクエアが始まったのは3年前。市内の3つの朝鮮学校と日ごろから交流を持っている日本の小学校が学校単位の交流だけでなく、市内全域にその輪を広げようと各学校の教員たちが中心となり手作りの集まりが持たれたのが始まりだ。

 昨年からは佛教大学の協力を得ることができ、メイン会場を同大学に移し同大学の学生らが企画、進行を担当するようになった。また各学校のオモニ会、PTAも合流し、京都市と京都市教育委員会も後援する大きな交流会へと発展していった。

 これをきっかけに佛教大学教育学部の学生10人が昨年6月に朝鮮を訪問、京都第2初級学校と姉妹関係を結んでいる平壌船橋第1高等中学校を訪ね、「等身大の絵」の交換をするなど交流を深めた。

 交流会では、平壌船橋第1の子どもたちから届いた次のような手紙も紹介された。「昨年の6月、佛教大学のお兄さん、お姉さんと一緒にサッカーをしたり歌をうたったり、絵を書いたり、とても楽しい交流でした。このような交流がこれからも長く続き広がっていくことを願っています」。

 午前中に行われた「ふれあいタイム」では、各児童が準備した名刺を交換して自己紹介をしたり、「人間知恵の輪」などのゲームを、午後の「ユーアイタイム」の時間では、朝鮮の民俗遊戯のチェギチャギやペンイ(コマ回し)、ノルティギ(シーソー)で遊び楽しいひと時を過ごした。帽子に長いひものついたサンモをどれだけ長く回せるかを各班で競い日本学校の児童も楽しそうに挑戦していた。松尾小学校の野田挙士朗くん(小4)は「ゲームをするうちに話が弾み仲良くなれた」と喜んでいた。

 エンディングセレモニーではみんなが輪になって「ジェンカ」を踊り、最後に1日の様子がスクリーンに映し出されるなか、「世界がひとつになるまで」を合唱した。

 京都第2初級学校の呉成元校長は、「子どもたちの交流が教師間の交流、大学生との交流、オモニ会とPTAとの交流、地域住民同士の交流と、その輪が全市的に広がっている。この交流の輪が朝・日の両民族をつなぐ貴重な掛け橋となってくれると確信している」と感想を語る。

 実行委員会では今後、ユーアイスクエアをアメリカンスクールなど各国の学校が参加するより幅広い交流の場にしていく考えだという。【京都第2】

[朝鮮新報 2003.3.18]