手軽で温かい韓国家庭料理が味わえる「チョリ」。開店から４年目を迎えた。東急東横線武蔵小杉駅から徒歩５分と好立地だが、繁華街を少し離れた道路沿いにあるため、「なかなか目立たない」と店を切り盛りする�ﾞ成姫さん（48）は話す。

　それでも、暗い夜道に煌々と輝く「チョリ」の看板に誘われて店に入ってくる客が多い。週末ともなると会社帰りのサラリーマンや若者たちでにぎわう。店内１階は１８人が入れるテーブル席が３つとカウンター席。２階は２０人席で宴会もできる。

　「この寒い時期にぴったりなのはやっぱり鍋。今は一番人気です」と�ﾞさん。冬季限定、豆乳海鮮鍋（２人前、２０００円）は一番のおすすめだ。豆乳のたんぱく質と海鮮のコク、そこに自家製キムチがたっぷりと入り、栄養、ボリュームとも申し分ない。渡りがにのチゲ鍋（２〜３人前、１８００円）、鶏だんごのチゲ鍋（２人前、１６００円）も人気だ。

　サラリーマンに評判なのは「生ビールセットメニュー」。韓国味付けのりとキムチ（８８０円）、ホルモン煮込みとのり（１０００円）など、６つのメニューにすべて生ビールがついてくる。価格も手頃。

　ほかにも、渡りがにの自家製ケジャン（１８００円）、チョレギサラダ（６００円）、イカフェ（９００円）、いかにらチヂミ（８００円）など豊富な種類が用意されている。朝鮮人参酒（５００円）は「日本の方がよく飲みますね」。

　今の店の場所に昔あった韓国料理屋に夫とよく通ったという�ﾞさん。その店の主人だったハルモニから店を譲り受けてもらい始めたのがきっかけだ。

　「料理は、オモニが作るものを見て味わって自然に覚えた。在日同胞と日本人の両方の口に合う料理を作るよう心がけている。寒い冬を乗り切るために温かい鍋を食べに来てください」（�c）

　営業時間：午後５時半〜午前１２時、毎週日曜、祭日休。神奈川県川崎市中原区市ノ坪４５１（TEL　０４４・４２２・７８７４）

［朝鮮新報 2003.12.17］