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白血病と闘う同胞青年の同級生ら「支援する会」結成−骨髄バンク登録呼びかけ

 一人の同胞青年が白血病と懸命に闘っている。ヒョン・テソンさん(24、大阪市)。4回目のチャレンジで見事全国大会初出場を成し遂げた大阪朝高ラグビー部の6年前のキャプテンだ。同級生、全国のラグビー関係者、地域の同胞らが「白血病と闘うヒョン・テソン青年を支援する会」を発足させ、@骨髄バンクの登録(ドナー登録)A募金を呼びかけている。

100余日の闘病生活

 ヒョンさんは現在、大阪市内の病院の無菌室で闘病生活を送っている。大阪市生野区出身で16年間、民族教育を受け、大阪朝高ラグビー部キャプテンとして1997年の大阪府予選準決勝で活躍し、在日同胞に夢と希望を与えた。

 朝鮮大学校を昨年3月に卒業したヒョンさんは、東京で働きながら、朝大ラグビー部発展のため週3回、指導にあたってきた。

 だが、7月末頃から体調を崩し、都内の病院で診察を受けた結果、白血病と診断され、親兄弟の住む大阪で入院し、現在に至るまで100余日間にわたる闘病生活を続けている。

有効な治療法

 白血病の有効な治療法は骨髄移植である(HLAの型が6座一致しなければならない)。兄弟は4分の1の確率で適合するが、残念ながら一致せず、両親、親族にも一致する人がいなかった。第3者提供の場合、数百〜数万分の1の確率でしか適合しない。

 1992年から日本で「骨髄バンク事業」が展開されており、現在16万人の登録者がいるが、残念ながらヒョンさんに一致する人はいなかった。韓国骨髄バンク登録者4万人、台湾22万人とも照合したが、一致する人はいなかった。

大阪朝高に事務局

多くの人に骨髄バンク登録と支援を呼びかけるため「白血病と闘うヒョン・テソン青年を支援する会」が作成したチラシ

 10月17日、同級生3人を共同代表とする「白血病と闘うヒョン・テソン青年を支援する会」が発足。朝高同窓生、全国のラグビー関係者、ヒョンさんの兄弟の同級生、家族が住む地域の同胞たちが運動に立ち上がっている。朝大連合同窓会も支援を始めている。

 会の運動を推進するため、50余人の有志で事務局を結成し、事務所を大阪朝鮮学園(大阪朝高)内に設置した。

 運動の内容は、@ヒョンさんを支援する協力と「骨髄バンク」事業を解説宣伝するA「骨髄バンク」登録者を募るB支援募金をお願いする−の主に3つ。

 来年1月末に移植を行う予定のため、今年12月末までを当面の運動期間とし、来年度も継続してヒョンさんの回復に全力を尽くす方針だ。

 会では、全国の同胞たちにも骨髄バンクの登録と募金を呼びかけている。ヒョンさんのためと同時に、白血病とたたかうすべての患者(毎年少なくとも2000人以上が骨髄移植を必要としている)のために崇高なボランティア精神を発揮されるよう願っている。

 10月初め、ヒョンさんのもとに千羽鶴が届けられた。全国大会出場を果たした大阪朝高ラグビー部の後輩たちが折ったものだ。添えられた帯には2つの願いが書かれている。1つは「全国大会出場」。これは実現した。そしてもう1つが「ヒョン・テソン先輩の回復」。この願いが必ず達成されることがすべての関係者、同胞たちの思いだ。

 白血病と闘うヒョン・テソン青年を支援する会事務局 TEL 0729・63・4020、TEL 0729・63・4021(午前9時〜午後7時)、FAX 0729・63・3530

 募金振込先 ミレ信用組合 東大阪支店 普通口座1115166 玄泰成(ヒョンテソン)青年を支援する会 ユンミセン

[朝鮮新報 2003.12.4]