〈第3回同胞法律・生活センター連続講座〉 テーマは生命保険 |
NPO法人同胞法律・生活センター主催の連続講座「在日コリアンのための知って得する暮らしの法律」の第3回目が11月15日に行われた。テーマは「生命保険」。家計の中で大きな比重を占める生命保険料をどう見直せばいいのか、またローンの返済方法などについてNPO法人同胞法律・生活センター相談員の「哲也さんが講義した。 「保険の区別しっかり」 まずは保険に関して。 「保険金」とは会社が契約者に支払う保障額のこと、「保険料」は、契約者が会社に毎月または毎年支払うコストだということを頭に入れておきたい。 「普段、保険のことはほとんど頭にないはずだが、何かあった時にこんなに助かるものはない」(「さん) 保険には一般的に「生命保険」と「損害保険」がある。「生命保険」は、人の生死に対し一定額の保険金を支払うもので、最終的には人の死によって、その保険契約が終了する。「損害保険」は、火災や事故などの偶発的な事象による人や物に関する損害をカバーするもの。 最近では、第3分野の保険、いわゆる「入院保険」や「ガン保険」など入院専門の医療保険が新たにできてきたことも知っておきたい。また、生命保険を変えたい時は「健康」が前提条件になるということ、保険会社もしっかりと見極めることも重要だ。 「『保険を増やしたい』『期間を延ばしたい』『他社に移りたい』と思っても、体が健康でないと保険会社は相手にしてくれない。保険会社選びに失敗すると、生命保険は期間が長いため痛い目をみることになる」 保険会社選びでの基本は、その保険会社が持っている余力(余分なお金)をしっかり見極めることが大切だという。 「自分でいい会社を選んだあと、自分で設計を立てるつもりで入ることが大事だ。原則として保険は5年、10年の節目ごとに証券を取り出して必ず見直しをしてほしい」 また、大事な事は自分のライフプランに合わせて生命保険に入ること。例えば、子供の教育費や収入のない老後に備えてしっかり計画を立てるのが将来設計のポイントとなってくる。 ここで3つのポイントは、@貯蓄と保険は分けるA主契約と特約(医療、入院)を分けるB妻も生命保険に入る−ことが挙げられる。 「さんは、「保険の特性を理解し、加入する人のニーズはなんなのかを知ること、内容が重複することのないように加入することが重要だ」と話した。 返済と軽減方法 家庭の負担になっているローンをいかに削減していくかなどの手法についても説明がなされた。 ローンの返済方法には、「元利均等型」と「元金均等型」の2つがある。 「一般的に住宅ローンはほとんど元利均等型を使っているが、それには理由がある」と「さん。 「最初に決めた額を基準にして一万円ずつを返済すると考えた時に、支払いやすいためほとんどがこのタイプとなっている」 「元金均等型」は、返済額がだんだん少なくなるが、最初の支払い額が多いため住宅ローン向きではない。「払っているのに減らないという錯覚に陥る。長期的に見ると苦労が多い」と「さんは話す。 次に返済の軽減方法について。 軽減法には、@繰り上げ返済A条件変更B借り替えの3つがあり、「繰り上げ返済」には、期間短縮型と返済額軽減型の2つのタイプがある。 「これを賢く使っている人が意外と多い。当初4000万円を借り入れしている人が、最終的に1800万円まで下げたという話を聞いた」 例えば、まとまったお金があれば、今借りている所にとりあえずお金を入れて、返済を軽くしようというもの。共通して言えることは「借金は早く返せ」的な考えで、お金を入れることにより期間を短縮することが賢い返済方法と言える。 第4回目は来年1月24日に行われる。テーマは「年金」。(金明c記者) [朝鮮新報 2003.12.2] |