〈コリアン学生学術フォーラム2003〉 パネルディスカッション |
11月23、24の両日に開かれたコリアン学生学術フォーラム2003では、メインのテーマ別分科会だけでなく文化交流会、HOW TO講座、パネルディスカッションなどが行われた。 学術フォーラム2日目(24日)には「在日コリアンの可能性」をテーマにパネルディスカッションが行われた。現代は、少なからぬ人が民族や人種、国籍にかかわらず居住する社会や地域、世界を舞台にして、自己の能力と可能性を発揮できる時代だ。同時に、遠くない将来に実現し得る朝鮮半島の統一を視野に入れる時、在日コリアンの可能性をよりいっそう発揮するためには、どのようなアプローチが必要なのかを話し合った。 在日中国朝鮮族非営利団体「天池協会」副理事長の李鋼哲氏、弁護士の洪正秀氏、外国人留学生を支援するNPO法人「東京エイリアンアイズ」創設理事の高野文生氏の3氏が在中、在日、日本人の立場からそれぞれ提言を述べた。 洪氏は、「在日コリアンがコリアンであろうとすること、これが民族性だ」としながら、在日が日本国外でも活躍していくべきだと述べた。 洪氏は、「民族」をキーワードに朝鮮人どうし連帯を深めることが大切だとしながら、そのためにもウリマル(朝鮮語)が大事だと強調していた。 コリアンパワーを活用する時代、東北アジアの時代が来ていると話していたのは李鋼哲氏。「私はどこに行っても中国の朝鮮族だと堂々と主張してきた。民族的アイデンティティーを持って活躍の場を広げていってほしい」と述べた。さらに、「東北アジア、とくに中国の経済成長はめざましい。在日にもチャンスがある。そういう意味でも、日本にいる朝鮮族とアクセスしてほしい」と連携の必要性を強調した。 高野氏は仕事上、日本における外国人差別の実態を痛感していると語った。そのため、在日外国人のネットワーク作りが一番の目的だとしながら、在日や中国人留学生の存在が大きいと指摘。「やはり交流が大事。どんどんいろんな人と交流した方がいい」とはっぱをかけた。 [朝鮮新報 2003.11.29] |