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あくまで素材で勝負−焼肉・山水(東京都国分寺市)

 「どうせ食うならうまい肉」をモットーに、肉本来のうまさにこだわり続けてきた名店。食べ放題の激安店など多様化する話題の店が「目新しさ」をウリにするなら、同店はあくまでも素材の良さで勝負する。1973年のオープン以来、そんな変わらぬこだわりが地元の人の心をつかんで離さない。

 4年目を迎える2号店は、25席のこじんまりした店内がアットホームな雰囲気を醸し出す。カップルやゆっくり食事を楽しみたい人におすすめだ。気配りの行き届いたサービスも、小規模店ならでは。

 肉は、冷凍ものを一切使わず、毎日3時間以上かけて厚めに「手切り」される。厚さ1センチもあるかと思われる名物のタン塩(1200円)は、あっさりかみ切れるほど柔らかいなかにも特有の歯ごたえが生きている。カルビ(1000円)も、スライスというよりは、「肉片」という表現がぴったりくるほど厚い。赤みと脂身がバランス良く調和して、とろけるような柔らかさと和牛の甘味が口の中いっぱいに広がる。

 その他、同胞に人気のメニューは、子袋刺し(700円)とミノ刺し(900円)。女将手作りのキムチもはずせない。調合済みの「モミダレ」や調味料はなく、すべてのメニューを1人前ずつ味付けしている。その方が当然手間はかかるが、「素材の味を損なわない手作りならではの味を楽しめる」(朴英振2号店店長)そうだ。

 今年9月には、国分寺界隈で3店舗目となる「国分寺駅ビル店」もオープンした。他店にはないランチも楽しめるとあって、昼時は地元の主婦でいっぱいだ。(花)

 注文時に「朝鮮新報を見た」と言えば、ナムルなど1品サービス(12月いっぱい)

 営業時間:午後6時〜午前1時(日、祝日は午後5時〜午前0時)、月曜休。東京都国分寺市本町3−2、バザールK1階(TEL 042・325・6111)

[朝鮮新報 2003.11.19]