朝、水揚げの鮮魚が材料−お食事処・さかゑや(鳥取県境港市) |
鳥取県境港で水揚げされた新鮮な魚を提供してくれるお食事処「さかゑや」。同県と島根県を結ぶ境水道大橋前の同県側、国道431号線沿いにある。「境港の味処 カニ料理 地魚料理」と書かれた大きな看板が目印だ。 店主の鄭三九さん(54)は、元々は魚屋さん。地元岩国で両親の魚屋を手伝っていたが、20年前、妻の実家がある境港で魚屋を開いた。「自慢の魚を1人でも多くの人に味わってもらいたい」と、10年前の11月4日に飲食店をオープンさせた。絶好の立地条件。観光客を相手にした飲食店は同店のみだった。 境港は山陰地方観光ルートの1つになっており、常に観光客でにぎわっている。店は魚の新鮮さ、ボリュームが評判で、予約もびっしり。またカニ料理も味わえる。 人気定食は、天ぷらと刺身(7種)が付いた「さかえ膳」と「刺身定食」(各2000円)。魚は当日朝に水揚げされた物を提供する。ボリュームは他店の2倍という。 春はサヨリ、イサキ、夏はスズキ、秋は底物の白バイなど、旬のものが膳を飾る。とくにマグロは近海でとれる生マグロを使用。価格を抑えることができるのは1本買いするためだ。そのため増えたメニューが海鮮丼とマグロ丼(各1000円)。どちらも人気だ。 それに刺身しょう油は鄭さんオリジナルのもの。5種類のしょう油をブレンドさせ、うまみを出している。刺身とは相性がよく、「これがしょう油か」と思うほどだ。 お客さんの評はもちろん「たらふく食べられる」。「儲けは薄いが、喜んで美味しく食べていただけるのが一番」と語る鄭さん。観光客を相手に、日本料理にチャレンジした同胞は珍しく、「同業者がいれば情報交換もしたいですね」と話していた。(基) 営業時間:午前11時〜午後3時と午後5時〜9時30分、毎週水曜休。鳥取県境港市上道町2184−19(TEL 0859・42・5400) [朝鮮新報 2003.11.12] |