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おいしさの秘訣は「愛情」−お好み焼き・源(埼玉県川口市)

 開店から今年で10年目を迎えたお好み焼き「源」。JR蕨駅から10分ほど歩いた閑静な住宅街にあるお店を一人で切り盛りしている安貞任さん(51)は、「10年も続けている間に、いつのまにかお客さんから『肝っ玉母さん』と呼ばれるようになった。自分ではそんなつもりはないんだけどね」とほほえむ。

 テーブル席が5つと小さな店内だが、「古い付き合いの常連客でいつもにぎやかです」。それを証明するかのように、棚には客のキープしているボトル焼酎がびっしり並べられている。

 一番の人気メニューは「源スペシャル天(800円)」。3日間じっくり煮込んだスジ肉がたっぷり入ったお好み焼きは絶品だ。口の中でとろけるようなスジ肉の柔らかさが当店の売りだ。大きさも申し分ない。ソースも自家製。「おいしさの秘訣は愛情」と人気があるのもうなずける。

 鉄板焼きではベーコンのネギ焼き(450円)やカルビ焼き(750円)、おつまみの牛スジ煮込み(400円)、明太もちもんじゃ(600円)も人気だ。サワーはすべて350円で提供しており、この安さが客を呼ぶ秘訣にもなっている。

 メニューにない料理も時には準備するという。夏には冷麺、冬には豆腐チゲ、常連さんが誕生日の時は赤飯などできる限りの料理を準備する。

 「ぱっとしたひらめきでお店を始めた」という安さん。お店を開く前はお好み焼き屋で修行し、本場の大阪で食べ歩きもした。店名は、東京朝高に通う末息子の「圭源」からとった。「『源』という名前がとても縁起がよくて繁盛しそうだったから」と笑いとばす。

 「うちの店はとても家庭的で家族ぐるみの雰囲気でやっています。地域に根ざしたお店作りをこれからも心がけたいですね」(c)

 営業時間:午後5時半〜11時、毎週月曜休。埼玉県川口市芝新町15−2(TEL 048・269・8809)

[朝鮮新報 2003.11.5]