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〈2003年度朝鮮料理店経営集中講座〉 2代目経営者に学ぶ

 焼肉業界では店舗の大型化が進んでいるが、個店が強いというのが私の信念だ。

 経営者にとっては、自店がどういうポジショニングにあるのかを分析することがポイントであり、それを決めるのは人であり、ものだ。

 特に人との巡り合わせが重要で、私もそれによって大きく変わった。

 26歳で結婚したのを機に親から店を受け継いだが、3年半は苦労の連続だった。そして、すし屋が市場でネタを仕入れるように、冷蔵庫の中を見せてくれる卸業者を捜し足しげく通った。生の内臓肉を仕入れるため、東京の芝浦にも根気よく通い人脈を得た。他方、商工連や都商工会に携る同じ業界の関係者とめぐり合い、いろいろと話を聞きアドバイスを受けた。目から鱗が落ちる思いだった。今若い同胞業者で焼肉塾を運営しているが、もっと関わっていきたい。

 気持ちのある人としか仕事をしないのが私のモットー。うちの店は、肉の切り置きはしない。すべてがオーダーを受けてから。デザートも含め出す料理はすべて手作りだ。

 1、2世は、生きていく選択肢が狭い中で焼肉業を営んできたが、3、4世はどのような焼肉店にするかという意味でより選択肢が広まっている。焼肉は在日同胞のすべて。焼肉を否定することは、在日同胞の存在を否定すること。常に一番であり続けるため焼肉道を極めたい。((有)キム.N.K.Dコーポレーション代表取締役、「正泰苑」金日秀氏)

[朝鮮新報 2003.11.4]