すべての献立に母の心込め−韓国料理・韓京膳「おもに」(福島県郡山市) |
本場の韓国料理が味わえる韓京膳「おもに」。店をオープンして今年で12年目を迎える。上品な雰囲気で彩られた店内は、テーブル席のほか、団体客27人が入れる座敷も用意されていて、週末になると若い人からお年よりまで多くの人でにぎわう。 店長の林京蓮さん(56)は、「福島県で本場の韓国料理が食べられるのはここだけ。うちで出す料理は他ではなかなか見られないと思いますよ」とほほえむ。 すべてのレシピは林さんが考案した。一番いいものを素材に、化学調味料を一切使わないなど、お客の「健康」を徹底的に考えている。店の名前にも「家族の健康を願う母の心」という意味が込められている。 ここでの人気メニューは「膳」のコースもの。福膳(3500円)、華膳(5000円)、京膳(8000円、要予約)、おもに膳(1万2000円、要予約)の4つのコースがあるが、「華膳が手頃で一番人気があります」。 華膳は雑菜、貧者煎(ピンデトク)、松の実がゆ、パジョン、キムチの盛り合わせ、焼肉、焼野菜、サラダ、トマト冷菜、デザートなど種類豊富で素材そのものを生かした料理が用意される。 京膳とおもに膳のコースでは本場の宮廷料理、神仙炉や九節板が味わえる。そのほかサムゲタン(3500円)や石焼ピビンパ(1200円)、焼肉、麺料理、フェ(さしみ)などバリエーションもさまざま。 「もともと料理をするのが大好き」という林さん、韓国料理の店を出したいという思いが強くあった。「韓国料理=焼肉」のイメージを変えたいという思いから勉強を始めた。 「日本で韓国料理を広めた趙重玉先生に出会い、基礎からしっかり教わったおかげで今のお店を出すことができた」と振り返る。そんな林さんの心意気を料理一つひとつから感じとることのできるお店だ。(c) 営業時間 午後5時半〜午前3時半、毎週日曜休(祝日は営業)。福島県郡山市駅前エリート11ビル1F(TEL 0249・31・8381) [朝鮮新報 2003.10.15] |