行列のできる七輪焼肉の店−炭火焼肉・幸永(東京都新宿区) |
オーナーの金益根さん(63)が「幸永」をオープンさせたのは7年前のこと。同じ場所で朝鮮食材の乾物屋を営んでいたが、新宿の職安通りという場所柄、南からのニューカマーが同じような店をどんどんオープンさせて競争が激しくなり焼肉屋に転進したのだそうだ。3年前からは長男の尹鐘源さん(30)と店を切り盛りしている。 店のコンセプトは「安くて美味しい内臓系肉を七輪で楽しむ」というもの。「七輪にしたのは、お金がなくてロースターをつけられなかったから」と笑う。開店当初は各テーブルに換気扇もなく、煙モウモウのなかで食べていた。 焼肉屋の経験がなかった益根さん、肉の切り方から味付けと、みんな一から研究しなければならなかった。「タレの味が安定するまで1年ほどかかった」と振り返る。野菜をふんだんに使ったまろやかなタレは、現在では当店の自慢となっている。 内臓系の肉、とくにホルモンにこだわっているのが特徴で、地方から毎日仕入れている。機械で処理したものではなく、手で手間隙かけて処理したホルモンで、脂部分がほどよく残っているのが自慢。「仕入れ値は他の店と比べて高い。少しでもいいものを提供したいから」と鐘源さんは言う。特に人気は極(きわみ)ホルモンで、これをメニューに加えてから客が増えだし、今では行列のできる人気店になり、新店、2号店と拡大させることができた。 ワインやホッピーなど飲み物も種類が多く充実しているのがうれしい。 場所柄、朝の6時(2号店は7時)までやっているので、深夜まで働いた人たちがよく利用する。都営大江戸線東新宿駅のすぐ横と、立地条件もいい。(徹) おすすめメニュー:極ホルモン(780円)、ホルモン(580円)、白ホルモン(680円)、豚トロ(780円)、ハラミ(680円)、ゲタカルビ(1000円)、シビレ(680円)など。 営業時間:本店、月〜土=午後5時〜午前6時、日、祭日=午後5時〜午前3時半、2号店、月〜土=午後6時〜午前7時、日、祭日=午後6時〜午前3時半。定休日なし。TEL 03・3205・4364(本店) [朝鮮新報 2003.7.23] |