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多者協議、要は中身

 「どうなるんでしょうかね」。「使用済み燃料棒の再処理完了」うんぬんという米国政府筋の話を元にしたマスコミ報道、それに対し南の国家情報院長が「確認している」と国会で証言して以降、各紙の朝鮮問題担当記者や研究者が決まって投げかけてくる質問である。

 とくに金正日総書記が中国政府特使と会見、胡錦涛国家主席の親書が伝達されてからは、4月の「3者協議」再開、継続なのか、米側が主張する3者に南、日本を加えた5者、いやロシアを加えた6者なのか、南だけを加えた4者なのかと、騒がしい。

 3者であれ5者であれ、協議の内容が1953年7月の停戦協定の枠組みを、平和のシステムへと移行出来るものとなるのかどうか、実現いかんはすべてこの点にかかっている。

 「撃ち方停止」の現在の停戦という不安定な朝鮮半島の状態を、「恒久的な平和協定を整えるために」と、鳴り物入りで96年4月に米、南当局が提案した4者協議について、多くの人たちはそうした協議が行われていたという事実すら忘れ去ってしまっている。だから、重要なのは中身なのだ。

 ジュネーブ合意(94年10月)には、1年有余の時間が費やされた。その作業に加わったキノネス博士(当時、米国務省北朝鮮担当官)は先月来日した折、記者に「どういう形式にしろ、ブッシュ政権にわれわれ(クリントン政権)のようなタフさがあるとは思えない。スタッフも決定的に不足している」と語った。

 そして、そんな政権を相手に「なぜ金正日総書記は丁々発止の対応を取ろうとするのか。真意を計りかねる」とも。

 悲観と楽観は排除すべき対象だと思うが、とくに対米楽観論ほど人を誤らせるものはない。当面、27日の「戦勝記念日」を前後し、朝鮮がどのような対応を取るのか、この1点に注目が集まっている。(正)

[朝鮮新報 2003.7.22]