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「万景峰92」号の乗船を予定していた同胞ら「非人道」と強い怒り

墓参、親族に会うため

 親族の墓参りのために祖国を訪問しようとした。「万景峰92」号は祖国、そこにいる親族と在日同胞をつなぐまさに生命線≠セ。

 船が入港できないような雰囲気を作った日本政府は、責任をどう取るつもりか。われわれは被害者だ。

 祖国では数十人の親族が私を待っている。墓参りもしなければならない。そのため急きょ、飛行機で祖国を訪れることにした。これまで祖国を8回訪問しているが、今回のような事態は想像すらしなかったことだ。前代未聞の日本政府の対応は、時代の流れに逆行する行為だ。(呉公哲さん、73歳、東京都在住)

母の3回忌の法事

 在日同胞の人道的権利まで無惨に踏みにじる日本当局の今回の対応に怒りと憤りを禁じえない。

 私が経営する飲食店に訪れる日本の人々も、自分の政府が取った今回の対応は異常で、理解に苦しむと語っている。

 私は今回、祖国の地で亡くなったアボジ、オモニの墓参りとオモニの3回忌の法事を、祖国で暮らす弟妹と一緒にするため乗船する予定だった。「万景峰92」号は、在日同胞と祖国に住む肉親をつなぐ唯一の船道だ。とりわけ、祖国往来の自由は、在日同胞がたたかい勝ち取った権利だ。(金吉雄さん、63歳、広島県在住)

孫、ひ孫との再会心待ちに

 日本当局に対し憤慨を禁じえない。人道的見地からみても、今回の行為は重大な人権侵害である。

 春の訪れとともに、年に1度、祖国に暮らす長男と孫、ひ孫たちと再会することは、私にとってとても待ち遠しいもの。やっとその日を迎えようとしたのに、「万景峰92」号が、そして在日同胞たちが一体、いつ、いかなる日本の法にふれたというのか。在日同胞たちの祖国往来の権利をも踏みにじることに怒りを禁じえない。

 われわれにとって「万景峰92」号は、直接祖国を行き来できる唯一の交通手段。今回の入港妨害は、私の希望をも奪ったのと同然だ。「万景峰92」号が一日も早く正常運航されるまで、絶対に後にはひけない。(李末仙、79歳、群馬県在住)

妻の還暦を祝おうと

 毎年、「万景峰92」号を利用し、兄弟と長男、義父と妻の親族のもとを訪れる。とりわけ今回の訪問は、妻の還暦を祖国の親族らとともに祝う格別な訪問となるはずだった。

 昨年9月に朝・日平壌宣言が発表された後、朝鮮に対する日本政府の敵視政策が友好政策に転換されると強く信じてやまなかった。

 在日同胞たちの祖国往来権利は、いかなる政治的目的達成のための犠牲になってはならず、また決して蹂躙されてはならない権利である。(表義洙(68)、李清子(60)夫妻、神奈川県在住)

20数年ぶりの墓参

 今年に入り、3回も祖国を訪問する旅支度をした。とりわけ今回の訪問は、最近、咸興市に移された父母の墓を20数年ぶりに訪れ、すこしでも親孝行をする予定だった。だから、入港中止という知らせを聞いたとき、強い怒りがこみ上げてきた。憤りと無念さで夜も寝られなかった。

 全世界の移民たちが、祖国を訪れることを誰も妨げることはできない。とくに、在日同胞たちが日本に渡ってきた経緯を見るとなおさらだ。

 一日も早く正常に運航されるようたたかっていかなければならない。(尹相漢さん、78歳、京都市在住)

[朝鮮新報 2003.6.14]