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基本のスープが味の決め手−焼肉・HARUMI(東京都調布市)

 主人の芮浅海さん(39)は早くから料理人を目指し、高校を卒業してから5年間、和食の修業を積んできた。15年前に「HARUMI」を開店させる。

 「和食の基礎をしっかりと学んだことが焼肉屋の経営にもたいへん役に立っている。店のメニューにないものも、お客さんの要求に合わせて出してあげられるし、朝鮮料理をいろいろアレンジもできる」と語る。

 芮さんの腕のよさにひかれて常連客が集まってくる。潮干狩りや釣り帰りの客が貝や魚を持ってくると、サービスですぐに料理して出すことも多い。毎日の「おすすめ料理」が充実しており、客の第一声はきまって「今日のおすすめは?」。

 味の決め手は基本となるスープ。「オーソドックスだけど、牛骨と牛スジでじっくりと作る。家族で切り盛りするが、味付けだけは絶対に自分でやる」と自信をのぞかせる。人気の「ハルミの卵焼き」はだし巻き卵のだしを基本のスープにかえて作ったもので、独特の美味しさが口に広がる。

 朝鮮料理に欠かせない塩辛類も自分で作り、野菜も父親が近くに借りている畑でできた無農薬のものを使うこだわりようだ。

 この芮さん。焼肉屋の主人だけでなく、いろんな顔も持っている。週に3日、調布市の福祉公社で1日に7時間半も年寄りの介護の仕事をしている。3年の介護経験を積んだ後は介護福祉士の資格をとりたいという。「高齢化社会がこれからも進むので、大事な仕事だと思って始めた。ゆくゆくは店もバリアフリーに改造したい」と夢を語る。

 もうひとつの顔は、昔からの趣味であるギターの演奏。店の片隅にはギターやドラムが置いてあり、創業祭(8月5日前後)や忘年会、宴会が入ったときには友人とバンドを組んで店でミニコンサートを行う。客も歌をうたい大いに盛り上がるのだとのこと。

 主人の人柄そのままの温かいお店だ。(徹)

 おすすめメニュー:牛タンのトマト煮(600円)、タン塩(750円)、カルビ(650円)、ユッケジャンクッパ(700円)、石焼ピビンパ(1000円・2人分)、ハルミの卵焼き(500円)など。

 営業時間:午後5時〜11時。月曜日定休。TEL 0424・98・0600

[朝鮮新報 2003.5.28]