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120余人の大盛況、入学式後に地域の花見−朝青・京都三丹

 「若い世代」「学校」「子ども」をキーワードに、近畿地方北部の京都・三丹地域の同胞らが、地域をかつてのように活性化させようと奮闘している。4月6日、総聯支部の後押しのもと、学校オモニ会、朝青など若い世代が実行委を組み企画、舞鶴朝鮮初中級学校の入学式後に同校運動場で催された花見には20代、30代の夫婦をはじめ120余人の同胞らが参加した。同胞数が決して多くない同地域で、これほどの同胞が一堂に集ったのは久々のことだという。三丹地域の潜在力≠示すイベントとなった。

潜在力を示す

 昨年9月以降の同胞社会を取り巻く情勢の変化、同胞らが分散して暮らす実情に学生数の減少、組織離れなど、三丹地域の悩みも少なくない。

 そこで同胞らがひとつの家族のように集える何か起爆剤≠ヘないかと、立ち上がったのが朝青支部だった。

 「季節のシーズン前などにイベントを企画したい。とくに自分たちが幼かった頃、朝青支部に行けば『誰かが遊んでくれた』ように。入学式の後に学校で花見を催せば、地域同胞、卒業生、子どもたちが一堂に集まることが可能」と、実行委メンバーで朝青支部文化体育部長の金髀ヘさん(三丹商工会勤務)は企画の意図について語る。

 当日は、新入生や朝青員、教員たちによる歌などが披露されたほか、若い世代の夫婦の紹介などが行われ、地域同胞みんなで新入生を祝った。

 若い参加者らは、「人の多さにビックリ。また初めて参加した同胞が多く、朝青の動員力、組織力をあらためて実感した」(三丹商工会総務部長の南道純さん)、「初めて参加したが、これから若い世代の結束を固めていくいいキッカケになったのでは」(自営業の李鉄守さん)、「とくに卒業生達が多かったので、毎年と違う印象を受けた」(教員の池成徳さん)、「久しぶりに三丹地域の同胞と親ぼくを深められた」(自営業の文相福さん)などと感想を述べていた。

 まさに、この地域の今後の運動の潜在力≠示す発言と言えよう。

旋風巻き起こすか

 学校をイベント会場にした朝青の狙いは大当たり≠セったと言える。

 舞鶴初中は近畿地方北部唯一のウリハッキョ。地域柄、運動会や文化祭に限らず、授業参観や学校の小さなイベントに至るまで、ほとんどすべての地域同胞らが参加してきた。

 しかし近年、生徒数は激減し、生徒、園児数は合わせて現在20人。こうした現状だけに、同校卒業生をはじめ学齢前などの子どもを持つ若い世代が夫婦揃って参加した今回の花見に、実行委メンバーは打開に大きな手応えを感じている。

 子どもの入学式とともに、花見にも参加した李起馥、金幸代夫妻。子どもを朝鮮学校に送った理由について、「自分たちも幼い頃から朝鮮学校に通い、朝鮮の歴史や風習など民族について学んだ。日本で生きていくうえではいろんな壁にぶち当たり、辛い時もあろうが、決してくじけることなく、子どもには朝鮮人として堂々と生きていってもらいたい」。

 子どもの名をセナル(初6)、セッピョル(初5)、セポム(初1)、セサク(年中組)と固有のウリマルで名づけた朴寅出さん(歯科医師)。「異国の地という厳しい環境の日本に生まれ育っても、それに負けない心の強いチョソンサラムとして育ってほしい」と子どもたちの成長を楽しみにしている。

 朝青員たちの意気込みは、この地域に新たな旋風を巻き起こすものとなろう。(朝青三丹支部、整理=羅基哲記者)

[朝鮮新報 2003.5.16]