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ホソ、チレなど珍品が充実−焼肉・一福(京都市西京区)

 「一福」は呉煐俊さん(44)が11年前から始めた焼肉店。30年以上も焼肉店を経営しているオモニの味を自分の代で終わらせてはいけないと店をスタートさせた。「だから、味の基本はオモニの味。その味を引き継いで残したかった」と煐俊さん。

 ホソ(豚の小腸)やチレ(すい臓)、ウルテ(喉の軟骨)、赤センマイなど、他店にはなかなか置いていない内臓系の肉が充実していることで人気がある。肉はすべて和牛の上ランクのものを使用。20キロ以上のブロックで仕入れて、自ら切り分ける手間のかけようだ。

 しかし、内臓肉、和牛のこだわりが昨年の狂牛病(BSE)の影響をもろに受けることに。客足がガクンと落ちた。いかにこの窮地を乗り越えるべきか。考えたすえ、自家製で評判の高いチョジャンと「韓国ダレ」、ドレッシングの3つを商品化し売り出すことを考えた。試作品を作りデパートに売り込みに行くと高い評価を得て取り扱ってもらうことに。東京の展示会に出品するとさらに取引先が増えた。

 「大丸や伊勢丹、三越、高島屋といった大手のデパートから声がかかり東京でも販売されることになりました。うちのような小さな店でもできるんだと自信が持てた」と語る。それもやはり、基本の味がいいからこそ。サラダにかけるドレッシングには通常の2倍の玉ねぎが使われており、チョジャンには「これだけは絶対に言えない」という特別な食材が使われているとのこと。

 お客のほとんどは口コミで評判を聞いて訪ねてくる。「美味しいからと紹介されて来た、というお客さんが一番うれしい」と煐俊さんは言う。

 大分から直接取り寄せるというかぼす酒など飲み物も充実している。(徹)

 おすすめメニュー:白ネギタン(880円)、ホソ(480円)、赤セン(650円)、チレ(600円)、ウルテ(480円)、サイコロステーキ(1500円)、上ハラミ(880円)、とろ玉スープ(480円)、とろ玉クッパ(700円)など

 営業時間:午後5時〜12時。日・祝日は午後11時まで。定休日木曜日。 TEL 075・394・6029

[朝鮮新報 2003.5.14]