「たき鍋・焼肉　満福」には一風変わったメニューがずらり。人通りの少ない小さな商店街にあるが、地元では名の知れた一店だ。

　野菜やホルモン、肉類を鍋で煮込んだたき鍋は、金成稷マスター（33）の祖父の代から続く名物料理。野菜たっぷりのたき鍋は「こってり」ではなくあっさりとしていていくらでも食べてしまいそう。肉類は好みによって客が選ぶことができる。

　また金さん自身が考案した各種創作料理が評判を呼んでいる。特にコーラ入りのタレにねかせた「壷づけカルビ」（９００円）は、口の中でまろやかにとろけ不思議な味が広がる。さらに、ホルモン類をバターで炒め、牛乳、味噌、薬味類などを合わせて煮込んだ「洋風ホルモン」（１０００円）、マヨネーズをベースにタンを味付けした「マヨタン」（９００円）も、ちょっと気がすすまなかったが、食べてみると納得の商品だ。

　焼きトマトチーズ（６００円）は、「焼肉店でも十分おいしく食べられる」として始めた。金さんのモットーは、「和中洋の料理の優れたものをアレンジして最高の朝鮮料理を創り上げる」ことだ。

　また、メニューばかりでなく、弁当などの持ち帰り、宅配サービスも手がけ、アウトドア、自宅焼肉・たき鍋セットを提供するなど、客のあらゆるニーズに応えている。

　４９年前に創業。祖父が亡くなった後、一度は閉店したが常連客の強い要望もあって、焼肉店で修行中だった金さんが５年前に再開した。

　「伝統の味を守りながらも常に新しい発想でお客さんの期待に応えていきたい」（金さん）（イ）

　おすすめメニュー：テールの煮込み（９００円）、一番人気カルビ（１０００円）石焼キムマヨ丼（８５０円）

　営業時間：昼は１１時半〜１５時、夜は１６時〜２３時（日曜、祝日は夜のみ）。毎月第一火曜日定休日。福岡県北九州市戸畑区旭町４−２０　TEL　０９３・８７１・５５５０、URL＝www.manpuku.co.jp

［朝鮮新報 2003.4.30］