有力な手段、「同窓会会報」 |
学校創立50周年(1999年)を機に結成された愛知中高同窓会の会報は、卒業生の半分にあたる4000人に配布されている。年2回の発行で、B5サイズのカラー20ページ。りっぱなものだ。 同窓会開催の便りが各期への「刺激」となり、同窓会を開く期が増えるなど、大きな力を発揮している。 近年、各学校(中級部、高級部、朝大)の各期ごとの同窓会が頻繁に行われるようになっているが、愛知中高同窓会のような会報は、幅広い卒業生を一括して網羅できる、有力な手段と言える。 ではなぜ、同窓会なのか。当然、学生時代を懐かしむということもあろうが、新たな「パワー」を得られるところに、その魅力があると思う。「笑い」もあれば、「ショック」を受けることもあろうが、ともに学校生活を送った仲だからこそ、それを素直な刺激≠ニして受け止められるのではないか。明日への活力≠ノもなる。 今とくに、若い世代の同窓会に求められていることは、同胞社会の象徴でもある朝鮮学校で学んだものたちに、これからをどう生きていくべきかというヒントを、同窓会という場を通じて示すことではないか。 現在、少子化時代に加え、子どもを日本学校に送る傾向が追い討ちをかけ、朝鮮学校の生徒数は年々、減少している。朝鮮学校を出た者たちがこうした現状にどう歯止めをかけていくのか、同窓会の場はこうしたことを論議しあう第2の授業≠ニも言え、その役割が期待される。 意識が多様化する中、同胞社会をいかにして守り発展させていくべきかという動きが多く見られる。同窓会も大きな力を秘めている。愛知中高同窓会の会報を見て、同窓会開催の便りには、そうしたドラマが多く秘められていると感じた。朝鮮学校は、卒業生が子どもを送ってこそ繁栄し、それが同胞社会の発展にもつながる。(基) [朝鮮新報 2003.4.22] |