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各地の同胞が語る「私とサークル」−住吉支部パソコンサークル(大阪)

 昨年の女性同盟結成55周年を機に昨年6月、オモニたちの要望に応えようと始まった女性同盟大阪・住吉支部のパソコンサークル。日本社会でもパソコン教室がいたるところで運営されているが、「同胞同士なので気兼ねなく講師に質問できる」「新たなものへのチャレンジ精神も増す」などと好評を得ている。

気兼ねない質問も

 女性同盟支部ではいくつかのサークルを運営しているが、パソコンはほかのサークルとは少し違った「新鮮味」を感じる。慣れないことへの新たなチャレンジ≠ニ言えよう。
 メンバーは、40代後半から70代の元うら若き「乙女」7人と、元青年1人。月2回、夜7時半から四角い箱を相手に悪戦苦闘している。

 日本のパソコン教室と違うのは、講師も同胞であるため、こんな質問恥ずかしいかなと思うことでも、一度習ったことでも、気兼ねなく聞けることだ。

 講師の金由香さんはそれこそ崇高な同胞愛と超人的な忍耐力でいつもにこやかに対応してくれている。

 私が講師なら、「何度同じことを言わせるの!」と叫びたくなるだろう。それでも嫌な顔ひとつせず対応してくれるのは、同胞ならではのことだろう。

 とくに、独学では到底、前には進まない。が、同胞同士、励ましあいながらすることで、楽しさも増す。ほかのサークルとはひと味違った喜びも得られる。

生活、実利の追求

 情報化、コンピューター化社会という時代の流れに乗り遅れまいとスタートしたサークル。「仕事に生かしたい」「インターネットをやりたい」「文書を作成したい」などとさまざまな目的がある。つまり新たな目的、目標ができただけに、みな表情は真剣だ。しかし、脳細胞が日々消滅している証とばかり、習ったことも忘れがちだ。あるオモニは、パソコンは「奥が深いな」とつぶやきながら画面とにらめっこをしながら、一歩一歩前進している。

 40代で始めたパソコン。日本の教室なら、すぐにあきらめていたかもしれない。しかし、支部のサークルだったからこそ、進歩をみることができたのだろう。それに時々刻々と進化する時代に、それでもそれなりに対応していると自負できよう。

 日本という排他的な国の中でも、同胞間で集う必要性を、こうした側面からもあらためて感じる。

 生活、実利を追求しながら、同胞間のふれあいを深められるサークルは、まさに生活の一部となっている。(尹美生、女性同盟大阪・住吉支部総務部長)

[朝鮮新報 2003.3.27]