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同胞結婚相談所−「出会いのパーティー」の歴史

 同胞結婚相談事業の柱のひとつである「出会いのパーティー」。これまでも何度となく紹介してきたが、来年事業開始10周年を迎えるのを機に「パーティー」の歴史について、同胞結婚相談中央センターの李愛浩副所長に振り返ってもらった。

最初は屋形船

 「初めての出会いのパーティーは隅田川に浮かぶ屋形船で行われたんです」。1994年3月の設立当初からのメンバー、李副所長は当時を振り返る。設立から4カ月あまりで開かれた同パーティーには、関東在住の男女30余人が参加。和気あいあいとした雰囲気の中で4組のカップルが誕生した。

 初めての体験だったので、たいへんなことの方が多かった。でも、この時がきっかけとなって出会いのパーティーが定例化されるようになった。

 その後は、地方と県の各相談所が独自に企画したパーティーが中心だ。ホテルで行うのが一般的だが、野外キャンプ、2泊3日のサイパンツアー、1泊2日の旅行など、回を重ねるごとにその形式も多様化してきた。

 とくに東北、北海道地方では、青森十和田湖でのキャンプ(98年7月)、裏磐梯でのふれあいツアー(2001年11月)など、地の利を生かした企画が目白押し。参加者からも、「開放的な雰囲気で話もはずんだ」と好評だった。

 昨年、岡山で開催された「瀬戸の花嫁ツアー」も、日本のエーゲ海と言われる牛窓で、1泊2日で行われた。岡山だけでなく、広島、兵庫、香川など近県からも訪れた。特徴的だったのは、企画、演出はじめ準備を青商会が責任をもって行った点だ。

 最初の頃は結婚相談所のみの事業だったが、総聯本部や青商会、朝青、女性同盟などから協力を得られるようになった。

「同胞に会える」

 最初は朝鮮学校卒業者に偏りがちだった参加者の幅も広がった。今では日本学校卒業者と半々くらい。ホームページを見て参加する人も引き続き増えている。

 参加者が増えている要因については、「同胞に出会えるという安心感があるからではないか」と分析する。「異性だけでなく、同性の友人もできるのがいい」と話す参加者もいるそうだ。

 「相談所のパーティーにはとても素敵な人たちが参加している。相談員も親身になってくれるし」との噂が口コミで広がり、評判が評判を呼んでいる点も、人気を保つ要因のひとつだ。

「たなばたツアー」

 とは言え、若い世代の中には、もう少し自由で自然な形での出会いの機会を望む人も少なくない。そうした要望に応じて、昨年末に初めて行われたのが、東京を中心に関東の相談所が共催した100人規模のパーティーだった。

 今年は8月に東北相談所が中心となって、仙台で「たなばたツアー」と題したイベントも企画しているという。(文聖姫記者)

[朝鮮新報 2003.3.24]