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インターナショナルスクール???

 外国人学校の大学受験資格問題が波紋を呼んでいる。兵庫県外国人学校協議会が文部科学省に要望に訪れた2月21日、池坊保子政務官が朝鮮、中華学校に認めることは「現状では難しい」と難色を示したことから問題が表面化した。

 外国人学校を日本の法制度上、正規の学校と認めず、外国人の子どもたちが自己の文化を学ぶ権利を侵害し続けてきた日本政府。差別してきた外国人学校をこれまた仕分けするという。

 日本にとって外国人学校とは果たして何なのか。

 青写真が見えない。

 「イラン・イラク戦争の時、イランとイラクの子どもが肩を並べて卒業式に参加した。こんな空間を作れるのが本校だと思っている」−。東京都港区の西町インターナショナルスクール代表の松本三朗さんは、戦争の最中にあっても子どもたちにはそれを持ち込まず、未来を託すことが大切だと話されたことがある。

 日本政府が受験資格を認める方向で検討しているというのは、いわゆる「インターナショナルスクール」と名を冠した欧米系の外国人学校だ。

 そもそもインターナショルスクールとは直訳すれば国際学校。その点から見ると、「朝鮮、韓国」籍の子どもに加え日本国籍者もいる朝鮮学校も国際学校だ。中華学校しかり。しかし、今もってインターナショナルスクールの定義は定まっていない。

 文科省はこのたびの決定に向け、インターナショナルスクールに対して、すでに大学受験資格として認められている国際バカロレア資格を取得できるかどうかを聞いている。中華、朝鮮学校にはなかった。

 「インターのみ認める」という結論ありきの調査なのだろうか。学校を一度も見学せず、カリキュラムや授業を確認せずに決定とはあまりにも乱暴だろう。

 決定まで1カ月。文科省にはアジア系の外国人学校の実態を正確に知ることから始めて欲しい。(慧)

[朝鮮新報 2003.3.4]