名鉄笠松駅から徒歩１分。李幸鮮さん（45）が営む「オモニ亭」は、「ゆっくり、気軽に飲める」をコンセプトにした今年でオープンから６年を迎える店。

　朝鮮風の飾り付けがいたるところになされた店内は、広くはないが、落ち着いた雰囲気が漂っている。

　サムキョプサルやキムチなどのほかに、焼ニンニクなどシンプルながらも酒のつまみには欠かせない数々の朝鮮料理はもちろん、ホルモンミックス焼や各種チゲ鍋など、最後をしめる料理も豊富に揃えてある。

　店に来るのはほとんどが常連で、地域の同胞や日本のお客が「オモニ亭」の暖簾をくぐる。最近では、近くの岐阜女子大に勤める南の教授が「とりこ」になり、学生や知人を連れて頻繁に来るようになったとか。

　店をオープンする際、李さんは屋号をどうしようかと悩んだ。「最初はカラムーチョとかプッコチュっていうのも候補にあったんだけど、最終的にはオンマの味を提供していこうということで、『オモニ亭』にしたの」と話す。

　いつも頭を悩ませているのは、「美味しい料理をどれだけ安く提供できるかということ」。他店に食べに行ったり教えてもらったりしながら、メニュー研究には相当な時間を費やす。

　もう一つの悩みは、「同胞が集まるとついつい（料金を）まけてしまうこと」。

　常連の同胞たちはそれぞれ、「マイグラス」を店にキープしてあり、自分たちが作ったりもらった料理を持ち込んで、李さんともども盛り上がるそうだ。

　「そのくせみんなはうちを『わがまま亭』なんて呼ぶのよ」と李さんは微笑んだ。（松）

　おすすめメニュー　焼ニンニク（３００円）、サムキョプサル（１０００円）、ホルモンミックス焼（１８００円）、ピビム麺（９００円）など。

　営業時間　午後５時〜１０時３０分（日、祝日は９時３０分）。年中無休。TEL　０５８・３８７・６２３９

［朝鮮新報 2003.1.29］