本場の味を低価格で−韓国家庭料理・慶尚道(東京都葛飾区) |
開店してまだ2年の新しい店。李英述さん(42)と宋栄子さん(40)夫婦が、民族の味を日本の人たちに知ってもらいたいと始めた。店の名前は夫婦の故郷から取ったもの。 しかし、それまで飲食業の経験がまったくなかった2人、「はじめは何もわからず、模索の連続だった」と開店当時を振り返る。 経験の無さを研究とアイデアで乗り越えていった。厨房を仕切るのは栄子さん。試作品をいろいろと考え出しては、英述さんと3人の子供たちに試食してもらう。その結果、大人向け、子供向けとバラエティーが広がり、約50種類だったメニューが、今では100種類にものぼる。 おすすめメニューはどれもオリジナリティーあふれるものばかりだ。ピビギョーザはなかにピビンバが入ったもの。キムオムライスはキムチ入りでマヨネーズベースのソースが自慢だ。新鮮な本場の食材を常に仕入れる努力も欠かさない。 慶尚道の魅力は何よりも価格の安さにある。「リーズナブルな値段で多くの人に本場の味を味わってもらいたい。2000円あれば満足して帰ってもらえます」と英述さんは語る。味と価格にひかれて常連さんが集まってくる。 「味のベースは私のオモニやシオモニ(姑)から受け継いだもの。同胞たちが守ってきた味を伝えていきたい」と栄子さん。 夫婦で切り盛りするアットホームな店だが、将来は「チェーン展開したい」(栄子さん)、「都心の一等地でお店を持ちたい」(英述さん)と夢は大きい。 京成高砂駅から歩いて1分という好立地条件。全席24席で宴会などにはもってこいの店だ。(徹) おすすめメニュー チーズチジミ(480円)、コムタン温麺(750円)、ピビギョーザ(480円)、キムオムライス(680円)、カキチゲ(950円)など。 営業時間 午後6時〜12時。月曜定休日。TEL 03・5668・5155 [朝鮮新報 2003.1.21] |